乳歯のムシ歯について
「乳歯にムシ歯があると、今後の成長にもリスクがある」。そう聞いて驚かれる保護者の方もいらっしゃいます。乳歯は永久歯に生え変わるから、多少ムシ歯を放置しても問題ないと考えている方は、まだまだ多いからです。
もしも、歯の根っこにまでムシ歯菌が達した状態を放置すると、永久歯は溜まった細菌を通って生えてきます。そのため、将来お口の中がムシ歯になりやすい状態になってしまうのです。
またムシ歯によって、乳歯が本来のタイミングよりも、早く抜けて落ちてしまうケースも問題です。永久歯が生えるまで隙間が空いている状態なので、徐々に両隣の歯が横に傾斜してきます。結果的に、永久歯の生えるスペースを確保できず、歯並びが悪化するリスクが高まってしまうのです。ムシ歯になってしまった場合は、放置をすることだけは絶対にやめましょう。
当院のムシ歯治療
お子さんの負担を減らすための様々な工夫
お子さんの負担を減らす「レーザー治療」
歯の治療が「怖くて痛いもの」というだけになってしまわないよう、お子さんのムシ歯治療の際は、できるだけ無理やり押さえつけるなどせずに治してあげたいと考えています。そのために、当院ではさまざまな工夫を取り入れ、治療を行っています。
その工夫の1つは、レーザーを用いた治療です。レーザーを使って行う治療は、出血が少なく、比較的治療時間が短く済みます。また、レーザーで歯茎を切開した場合、他の方法に比べて痛みが少ないとも言われています。当院では、切開の必要がある治療では積極的にレーザーを使用し、痛みや負担を少しでも軽くできるよう努めています。
安心安全のための必需品「ラバーダム」
えずき(嘔吐反射)や不安を抑える効果がある笑気麻酔も取り入れています。「お口に触れられると吐きそうになってしまう」「治療に対する恐怖や不安が大きい」など、そんなお子さんにはガスを吸入する「笑気麻酔」を取り入れ、安心して治療が受けられるように配慮しています。
不安な気持ちを払拭「笑気麻酔」
治療時にラバーダムを使っていることも、工夫の1つです。「治療中のお口の中で水がノドの奥に入らないようにするため」「舌を傷つけないようにするため」にラバーダムを歯に装着して治療することはとても重要です。ラバーダムを使うと、唾液を避けて治療できるため、唾液に含まれるバイ菌による感染が防げ、清潔で安心かつ質の高い治療をご提供できます。
お子さんにとってできるだけ「辛くない」「痛くない」治療をしてあげたいという思いで、できる限りの工夫と配慮を重ねながら治療に取り組んでおります。
ムシ歯治療の流れ
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Step01ムシ歯の検査
検査器具やレントゲンで、ムシ歯の進行度合いを調べます。
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Step02治療計画の説明
ムシ歯がどんな状態なのかをご説明し、治療計画をご案内します。
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Step03ムシ歯の部分を取り除く
ムシ歯の病巣を取り除きます。歯の神経までムシ歯が達している場合は、神経の治療も行います。
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Step04被せ物や詰め物を装着
ムシ歯の進行度合いや大きさに応じて、詰め物や被せ物を装着します。
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Step05再発予防
ムシ歯を再発させないために、定期検診や歯のクリーニングを受けることをおすすめします。
ムシ歯にならないために
一人ひとり進行するスピードは異なりますが、ムシ歯は予防可能な疾患です。しかし、単純に歯みがきの時間を増やしたり、回数を多くしたりすれば良いわけではありません。
重要なのは、正しい歯みがきの仕方を身につけることです。そのうえで歯にとって健康な食生活へ変えたり、歯科医院で定期的なメインテナンスなどを続けたりすることが必要になってきます。
そこで当院では、会員制のムシ歯予防クラブ「クラブナッツ」をご用意しました。生涯にわたって健康な歯を維持できるよう、さまざまなサポート活動を行い、ムシ歯から大切なお子さんをお守りいたします。